ヨガで心をととのえるシリーズ⑨
こんにちは、アイメンテ神田本店の富澤です。
ヨガの本来の目的は、心と体、魂が繋がっている状態にして「悟り」を開くことです。
この悟りを目指すために、賢者パタンジャリ先生は「ヨガ・スートラ」というヨガの教科書の中でヨガを8つのステップに分けました。
それが「ヨガの八支則」(サンスクリット語で8本の枝を意味し、ヨガを実修するための8つの段階・行法を示したものです)
その「八支則」の中の一つ目に、ヤマ=禁戒(きんかい)日常生活でやらない方が良いこと、というのが有ります。その中の一つに今日はフォーカスしてみます。
*サティヤ(satya)/嘘をつかない
正直、誠実であること。自分の利益やエゴを守る為や、見栄を張って嘘をつかないこと。もし、他者を傷付けてしまう様な事であれば、たとえそれが真実であっても口にしないこと。そしてその場合は、アヒムサ(非暴力)が一番に優先されるので、言わない理由をきちんと正直に伝えれば良いのです。
私の事をお話しします

随分と前になりますが、私の母が緊急入院した時の事です。少し経ち、容態が落ち着いて今後の事を担当医と話すタイミングがありました。医師の指示は彼女の要望とは全く違いました。母なりの考えが有ったにもかかわらず、医師は母の気持ちも考えず、一方的な指示を出しました。普通で有れば自分を治してくれるはずの医師の言葉に従うでしょう。ですが母は違いました。「〇〇先生のお気持ちはよく分かります。ただ、私としては□□を望んでおります。ご検討をお願いできないでしょうか」・・・と。
医師に比べて自分が弱い立場、患者であったとしても、母は自分の素直な思いを言葉にしました。結果、その医師は母の思いを汲み取り、お互いが納得をする着地点を模索し、提案して下さいました。
不安な時こそ、そこから目を逸らすことなく、勇気をもって向き合うこと。それも自分に正直であるということではないでしょうか。私達は意図していなくても、ふとした時に自分をごまかしていると気づく時があります。そして後悔します。全て知っている自分に嘘はつけないのです。
日頃から言動、言葉、思考を一致させることを心がけ、穏やかな状態でいられる様、自分に正直に生きてみましょう。そして心穏やかに、自分に正直に生きていれば嘘をつく必要はなくなってくるはずです。
富澤