ヨガで心をととのえるシリーズ⑱
こんにちはクォンタムアイ 東京 のみなもです。
ヨガの本来の目的は、心と体、魂が繋がっている状態にして「悟り」を開くことです。
この悟りを目指すために、賢者パタンジャリ先生は《ヨーガ・スートラ》というヨガの教科書を書かれました。
《ヨーガ・スートラ》
この《ヨーガ・スートラ》では、ヨーガは心の作用を止滅することと定義しています。
では、『心の作用を止滅する』とは一体どういうことなのでしょうか。
今、「目を閉じて静かにしている自分」をしばらく客観的に観察してみたとします。どのようなことが頭に浮かんで来るでしょうか。様々な思いや考え、感覚が浮かんでくるかもしれません。
それらをひとつひとつ手放して、頭の中を静かにしてみます。そうすると静かな時を味わえるかもしれません。
しかしそれも束の間、気がつくとまた何か別の事を考えていたり、過去や未来へ心が持って行かれたりしませんか。
静かにしようと思えば思うほど、逆に静かな心ではなくなったり、ざわざわしたり、いかに多くの思いや考えが忙しく頭の中を巡っているかに気づかれるかもしれません。
でも、心にとってはそれは当然のことなのです。なぜなら色々感じること、それが心の仕事だからです。
ですが、あえて心の働きのスピードをだんだんとゆっくりにしていき、最後は止滅させていく。
実はその過程と結果がヨーガだと言われています。
未来を変える力✨
私の話をしますね。
先日、彼と温泉旅行に行った時の事です。ホテルに着いて一服した後、夕食前に温泉に入りたかったので、『俺は後でいい』という彼を部屋に残して私だけ外にある露天風呂に向かいました。
部屋を出てエレベーターに向かいましたが、忘れ物に気付いて踵を返しました。ガードキーをかざしてもドアが開かない。カチャッと解除された音はしたけどバーのロックがかかってるようでした。
何度かガチャガチャやっていると彼が気付いて、内側から開けてくれました。ロックをするのは私で、彼は何時もはバーロックはかけないという印象かあったので、その時少し違和感を覚えました。
一時間程後、まだ気持ちが拭いきれなかったので、オートロックでドアは閉まるのに、何故バーロックも掛けたのか聞くと彼は、何時も掛けてるけど、とサラッと答えました。
実は旅行の数日前、小さな問題が起こっていて、私は彼が私の携帯を勝手に開けて見たのではないかという思いが過ったのです。(携帯はロックされていなかったので) その後もその思いは強くなる一方でした。
せっかくの旅行だったので、その時はそれ以上、はっきり口に出して確かめる事が私には出来なかったのですが、それは小さなしこりとして胸の内に留まり続けました。
昨日も駅へ歩いて行く道の途中、ずっとこの想いが頭から離れませんでした。
でもその時、本当にふと気付いたのです。
携帯を見たかもしれない、客観的に見て、確かにそれは心がざわつく出来事かもしれません。でも、その思いに囚われて自分の感情をざわつかせる必要はない。
それは心の仕事だけれど、その心の作用のスピードを緩め、静かにしていくことで周りに影響されず、穏やかになれる、相手を責めたりしても事実は変わらない、代わりに心の作用を止滅させていく。
起こってしまった過去は変わらないけど未来は自分の意思で変えられる。なかなか難しいことかもしれませんが、それが幸せと繋がっていくのではないでしょうか。
沢山の情報が溢れかえっている現代、幸せはどこか外の世界にあるのではなくて、自分の内側にもう既にあるよ、と教えてくれているのかもしれませんね。
富澤