ヨガで心をととのえるシリーズ⑫
こんにちは、アイメンテ神田本店の富澤です。
ヨガの本来の目的は、心と体、魂が繋がっている状態にして「悟り」を開くことです。
この悟りを目指すために、賢者パタンジャリ先生は「ヨガ・スートラ」というヨガの教科書の中でヨガを8つのステップに分けました。
それが「ヨガの八支則」(サンスクリット語で8本の枝を意味し、ヨガを実修するための8つの段階・行法を示したものです)
その「八支則」の中の2つ目に、ニヤマ=歓戒(かんかい)日常生活で行った方が良いこと、というのが有ります。その中の一つに今日はフォーカスしてみます。
*イーシュヴァラ・プラニダーナ(Ishvarapranidhana)/神への献身 信仰心
イーシュヴァラは神、宇宙の法則、自然の摂理など、変わらない普遍的なもの、プラニダーナはそれに対する献身と訳されます。
全てのものに対して、感謝と尊敬の気持ちを持って献身的な心で生きようとすること。また、自分ではどうすることも出来ないことを受け入れて身を委ねること。
わかりやすく言えば、自分以外のすべてを大切にし、その流れに身を任せるということでしょうか。
納得していない人に自分のやり方を押し付けたり、努力はしたけれど、結果が不合格だったことを言い訳したり、見返りの為に人に親切にしたり。
やり方について
例えば、職場の後輩に効率的な作業のやり方を教えたとします。《ありがとうございます!》と言いながらもその後輩はその後もやり方を変えようとしませんでした。
この場合、2つの感情が生まれるでしょう。相手をコントロール出来なかった事に不満を感じる、もしくは相手の選択を受け入れて流れに身を任せ見守る。良いことか悪いことかの判断をしないこと。
判断基準
私たちは、何かが起こるとそれを[良し悪し]で判断しがちですが、それは自分の判断基準です。自分にとって《良かった》事は、誰かにとっては《悪いこと》に繋がっているかもしれません。
今の自分にとって悪い出来事が、10年後には《良いこと》に変わっているかもしれません。
イーシュワラプラニダーナの考え方
イーシュワラプラニダーナの教えは、自分以外の全てのものを大切に扱い、自分の力の及ばない事に対してはそのまま受け入れるということなのです。
自分を変えることが出来るのでは自分だけですが出来ることには限界があります。
それを自覚し、外界を変えようと努力したり、抗う事にエネルギーを使うことを辞めて、常に自分自身が今できる事に集中することが、イーシュワラプラニダーナの実践と言えるでしょう。
変わらないもの、普遍的なものを見極めて、そこを基盤にしたら、後は流れに身を任せて生きていきましょう。
富澤